
ミクスチャーロックバンド「LÄ-PPISCH(レピッシュ)」のボーカル・MAGUMI(マグミ)によるおすすめCD紹介連載の第7回。MAGUMIがDJの際に持ち歩く「音楽玉手箱」(CDボックス)から、おすすめCDをピックアップして紹介する。
おすすめCD:The Slits「Cut」(1979年/Island)
このバンドはまだreggaeが日本であまり知られてない頃、既に進化させてdub処理を行うなど、女性3人とは思えない独創性と創造性がありました。ジャンルも幅広くpunkやfunkなどもやっていました。間違いなくこの時代では最先端の音楽だったと思います。クラッシュと一緒にツアーを回るなど、話題性もありました。
このアルバムはまずジャケットが凄いインパクトで、上半身裸に泥を塗りたくってアフリカンネイティブ的なアプローチで、若い頃の私は一生理解不能だと思っていました。バンドの名前も女性のある部分を指したものです。でもサウンドの方は、1曲目からもっていかれっぱなしで、今聴いても古さを感じさせません。最近でも、リマスター版やデラックス版などがリリースされていることで分かると思います。
第3回で紹介したポップグループと親交が深かったり、メンバーの一人がリリー・アレンのお母さんだったり、アリ・アップの継父がジョン・ライドンだったりとか、ずいぶん面白そうなムーブメントの中で感性が磨かれたんだとうかがえます。
punkから早くも次の時代に移り変わった貴重な音が分かる1枚だと思います。
来日ライブを見に行きましたが、凄いパワフルでエイドリアン・シャーウッド(dubミキサー)との相性も最高でした。参考までに、2009年には30年振りにアルバム「Trapped Animal」も発売されています。
■MAGUMI AND THE BREATHLESS OFFICIAL
■LÄ-PPISCH(レピッシュ)
1987年にシングル「パヤパヤ」でメジャーデビュー。同曲は、トヨタのCMに起用されヒットするなど、80年代のバンドブームをけん引したバンド。現メンバーは、MAGUMI (ボーカル・トランペット)、杉本恭一 (ギター・ボーカル)、tatsu (ベース)。MAGUMIは、レピッシュの活動に加え、自身のバンド「MAGUMI & THE BREATHLESS」でも活動を続けている。また、DJとしても都内のライブハウスやクラブで精力的に活動中。


