
ミクスチャーロックバンド「LÄ-PPISCH(レピッシュ)」のボーカル・MAGUMI(マグミ)によるおすすめCD紹介連載の第16回。MAGUMIがDJの際に持ち歩く「音楽玉手箱」(CDボックス)から、おすすめCDをピックアップして紹介する。
おすすめCD:ファンボーイスリー「Fun Boy Three」(1982年/Chrysalis Records)
もともとnew waveというものは、ジャンルではなくムーブメントだったので、人とどれだけ違う音楽をやれるかということが一番重要でした。このアルバムはそんな発想の片鱗が分かる作品です。
ファンボーイスリーはスペシャルズからテリー・ホール、ネヴィル・ステイプルズ、リンヴァル・ゴールディングの3人が脱退して作ったバンドです。残ったメンバーは前にも紹介したスペシャルAKAとなりました。スペシャルズのskaサウンドからガラリと変わり、アフリカのビートを大胆に取り入れました。
リズムも打ち込みに変わり、不安な雰囲気の不思議な世界へとまさしく聴いたことのないものでした。敢えて言うならば、スペシャルズの2ndアルバム「More Specials」に少し予感させるものがあります。フューチャリングで、まだブレイクしていないデビューしたばかりのバナナラマがコーラスで参加しています。
ともかく怪しい雰囲気が82年当時は新鮮で、麻袋をちょん切ったような、ぼろファッションに頭巻きをして、テリー・ホールの気分でディスコに行ったものです。とても売ってあるようなものとは思えないものに3万も4万も出して買ったりしてました(笑)。なんか異様な雰囲気のする店などが、やたらとかっこよく思えたものです。
CDで出ているものは、“extended version”があり、1stアルバムに6曲のおまけが付いています。スペシャルズと聞き比べてみると、その違いにビックリすると思います。
■MAGUMI AND THE BREATHLESS OFFICIAL
■LÄ-PPISCH(レピッシュ)
1987年にシングル「パヤパヤ」でメジャーデビュー。同曲は、トヨタのCMに起用されヒットするなど、80年代のバンドブームをけん引したバンド。現メンバーは、MAGUMI (ボーカル・トランペット)、杉本恭一 (ギター・ボーカル)、tatsu (ベース)。MAGUMIは、レピッシュの活動に加え、自身のバンド「MAGUMI & THE BREATHLESS」でも活動を続けている。また、DJとしても都内のライブハウスやクラブで精力的に活動中。


