
ミクスチャーロックバンド「LÄ-PPISCH(レピッシュ)」のボーカル・MAGUMI(マグミ)によるおすすめCD紹介連載の第18回。MAGUMIがDJの際に持ち歩く「音楽玉手箱」(CDボックス)から、おすすめCDをピックアップして紹介する。
おすすめCD:エム・アイ・エー「Kala」(2007年/XL,Interscope)
今のpopミュージック界の中で最先端の一端を担っているアーティストだと思います。
このアルバムの2曲目に入っている「BIRDFLU」のプロモーションビデオを見て、アフリカの土着的なリズムとhip hopの融合のかっこよさに魅かれて、すぐにCDショップで購入しました。
彼女はスリランカ人で、父親が反政府ゲリラの一員だったため、イギリスに難民として渡り、hip hopやdancehall reggaeなどのクラブミュージックに影響を受けました。学校ではアートを学び、アルバムのジャケット制作や映像ディレクターとしても活躍したみたいです。
このアルバムでは、PCを抱え興味のある国を渡り歩き、現地の子供たちの声やリズムをネタにして作りました。インドでは、一部屋に30人ものドラム奏者に集まってもらい、ありとあらゆるリズムパターンを研究し、曲を完成させる等をしました。その結果、今までに感じたことのない雑多的なサウンドが完成したと思います。
11曲目に入っている「PAPER PLANES」のリミックスでは、クラッシュのサンプリングを使い、グラミー賞の最優秀レコード賞にノミネートされました。アルバムもローリング・ストーン誌の2007年のベストアルバムと絶賛されました。
このアルバムタイトルの「Kala」は母親の名前で、その前に出ている1stアルバム「Arular」は父親のコードネームで、最近出た「Maya」は本人の名前です。
もう既に、彼女は世界のアーティストに強い影響力を与えていると思います。個人的には、ジャンルはIndustrialミュージックに一番近いんじゃないかと、これからがさらに楽しみなアーティストです。
■MAGUMI AND THE BREATHLESS OFFICIAL
■LÄ-PPISCH(レピッシュ)
1987年にシングル「パヤパヤ」でメジャーデビュー。同曲は、トヨタのCMに起用されヒットするなど、80年代のバンドブームをけん引したバンド。現メンバーは、MAGUMI (ボーカル・トランペット)、杉本恭一 (ギター・ボーカル)、tatsu (ベース)。MAGUMIは、レピッシュの活動に加え、自身のバンド「MAGUMI & THE BREATHLESS」でも活動を続けている。また、DJとしても都内のライブハウスやクラブで精力的に活動中。


